活用事例 / 川崎市

カメラを嫌がる親をスマホの標準機能だけで見守る仕組みを作った事例

離れて暮らす親御さんの安否を知りたい。でも、見守りカメラを提案したら「監視されてるみたいで嫌だ」と断られてしまった——川崎で活動するなかで、こうしたお話を何度も伺ってきました。今回、新しい機械を一つも買わずに、親御さんがすでに持っているスマホの標準機能だけで見守りを実現する仕組みを組み立て、テスト運用まで行いました。

離れて暮らす親御さんの安否を知りたい。でも、見守りカメラを提案したら「監視されてるみたいで嫌だ」と断られてしまった——川崎で活動するなかで、こうしたお話を何度も伺ってきました。今回、新しい機械を一つも買わずに、親御さんがすでに持っているスマホの標準機能だけで見守りを実現する仕組みを組み立て、テスト運用まで行いました。

こんな状況でした

子世代は「今日ちゃんと起きているかな」「薬は飲んだかな」と気にかかる。かといって毎日電話をかけるのは、かける側も受ける側も気詰まりです。見守りカメラは断られ、市販の見守りサービスは専用機器の購入や月額の負担が引っかかる。「知りたいのは無事かどうかだけなのに、ちょうどいい道具がない」という状態でした。

やったこと

スマホには、「充電ケーブルが抜かれたら○○する」といった自動動作を仕込める標準機能があります(iPhoneなら「ショートカット」という名前の機能です)。これを使って、いつもの暮らしの動作がそのまま家族への合図になるように、4つの自動通知を設定しました。

朝、スマホを充電器から外すと「起きたみたい(7:42)」とご家族にメールが届きます。薬箱に貼った小さなシール(NFCタグ。1枚50円ほど)にスマホをかざすと服薬が記録され、「今日で12日連続です」と読み上げてくれます。外出・帰宅のタイミングでは「外出したみたい」「帰宅しました」の通知。そして朝10時までにスマホに動きがなければ、「今朝はまだ動きがありません」と確認のお願いが届きます。

設計で大切にしたこと

見守りでいちばん大切なのは、親御さんの尊厳だと考えています。この仕組みには、カメラもマイクもありません。GPSで居場所を追いかけることもしません。外出・帰宅の判定はすべて親御さんのスマホの中で行われ、外に送られるのは「出た」「帰った」という事実と時刻だけ。居場所そのものは、どこにも送信されません。

「監視されている」のではなく、いつも通りに暮らしているだけで家族に「今日も元気」が伝わる。カメラを嫌がった方にも受け入れてもらえる形を目指しました。

テストで起きた、うれしい誤算

薬箱のシールは、かざすと「連続◯日」と褒めてくれるようにしました。テスト中、これが意外と好評で、ご本人が自分からかざしに行くようになったのです。見守られる側にとって、監視ではなくちょっとした楽しみになる。ここがこの仕組みの、いちばん気に入っている部分です。

成果

起床・服薬・出入り・朝の異常確認という4つの合図が、毎日自動でご家族に届く状態になりました。親御さん側がやることは「いつも通りに暮らす」だけ。設定はこちらがご自宅へ訪問し、スマホの設定からシールの設置、動作確認、ご家族への説明まですべて行います。

高価な専用機器を使わず必要最小限の仕組みで作っているため維持費が小さく、月額980円(税込・サーバー代込み)でご提供する準備をしています。初期設定はご自宅の環境や台数で内容が変わるため事前見積もりの形とし、提示額を超える請求はいたしません。

ひとつ正直に書いておくと、これは緊急通報装置ではありません。急な体調悪化への対応は、自治体の緊急通報システムや警備会社のサービスが適しています。この仕組みは、日々の様子をゆるやかに知るためのものです。

応用のヒント

この仕組みの正体は、「毎日の決まった動作を、自動で記録と連絡に変える」ことです。毎日発生して、作業中は手が塞がっていて、記録がたまると価値になる仕事なら、そのまま応用できます。現場写真からの作業日報(工務店・清掃業)、シールにかざすだけの入退場記録(建設・工事)、冷蔵庫温度と在庫撮影からの衛生記録(飲食店)、施術後に話すだけのカルテ作成(サロン)、訪問記録の自動化(介護・士業・営業)など、業種を問わず同じ考え方が使えます。

かわさき楽AIサポートでは、高価なツールの導入をおすすめすることはしません。いまお困りの記録や連絡の手間を一緒に確認し、必要な仕組みだけを、続けられる形で用意するところまで伴走します。

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