プロフィール

川崎市高津区に住む田中さん（仮名・42歳）は、中学生と小学生の2人の子どもを持つ共働き家庭のお母さんです。夫は営業職で帰宅時間が不規則、子どもたちは学校や習い事で忙しい日々を送っています。

AI技術への不安と挑戦のきっかけ

田中さんは、情報系の学部出身ではなく、文系の大学を卒業後、事務職として働いていました。プログラミングやWebアプリ開発については全くの素人。スマートフォンの基本的な操作はできるものの、新しいデジタル技術に対しては苦手意識を持っていました。

「正直なところ、AIやプログラミングという言葉を聞くだけで、『私には無理』と思っていました。子どもたちが学校でプログラミングという言葉は聞いているようでしたが、実際には具体的な知識はなく、このままではデジタルの世界で子どもたちが取り残されるのではないかという不安もありました」

そんな不安を抱えていた田中さんは、地域の「かわさき楽AIサポート」に相談してみることにしました。AIについて学べる場所やプログラムがないか尋ねたところ、親子で参加できる家族専用の「AI時代のアプリケーション入門」研修を紹介されました。

「家族で一緒に学べる研修だと聞いて、これは良い機会だと思いました。中学生の息子も『プログラミングってどんなものか知りたい』と言っていたので、一緒に参加することにしました。親子で共通の知識を得られるのが魅力的でした」

「AI時代のアプリケーション入門」家族研修での体験

研修当日、田中さんと息子は緊張しながら会場に向かいました。「パソコンの電源の入れ方しか分からない」と冗談交じりに自己紹介した田中さんでしたが、講師の丁寧な説明と、同じように初心者から挑戦している他の家族たちに励まされ、少しずつ前に進むことができました。

「この研修の良いところは、大人だけでなく子どもも理解できるように説明してくれることでした。息子も私も同じレベルからのスタートで、一緒に学べたことが何より良かったです。プログラミングとAIの基礎知識を同時に学べるカリキュラムになっていて、単なるコーディングではなく、AIの活用方法についても教えてもらえました」

研修では、テンプレートを使ってWebアプリを作成する方法を学びました。田中さん親子は講師の指示に従って、家族がメッセージを共有できる簡単な掲示板アプリを作成することができました。

「途中で何度もわからなくなり、挫折しそうになりましたが、そんな時は息子が助けてくれることもありました。私よりも息子の方が飲み込みが早くて驚きました。家族で学ぶことで、お互いに教え合いながら進められたのが良かったですね」

研修の成果物として作成した掲示板アプリは、研修終了時には基本的な機能が動作する状態になっていました。メッセージを投稿したり、閲覧したりする機能が実装され、田中さん親子は達成感を感じました。さらに、AIを活用したメッセージの自動要約機能なども簡単に追加する方法を学びました。

研修後の成果物を家族で活用

研修で作成した掲示板アプリを家に帰って家族に披露した時の反応は、田中さんの予想を超えるものでした。

「最初は『ママと兄ちゃんがアプリを作った？冗談でしょ』と小学生の娘は信じてくれませんでした(笑)。でも実際に使ってみると、『自分の名前があって面白い』『操作が簡単』と言って、予想以上に積極的に使ってくれました。夫も『親子でこんなことができるようになったの？すごいじゃん』と驚いていました」

たまたま研修の成果物が掲示板だったこともあり、田中さんの家族はそれを日常的に使うことにしました。研修で学んだことを活かして、家族の名前を設定したり、デザインを少しカスタマイズしたりして、より使いやすいものに改良していきました。

掲示板アプリは、予想外に家族のコミュニケーションツールとして定着していきました：

1. 家族からのメッセージ共有

「おやつ買っておいたよ」「今日は遅くなるから先に食べていて」など、ちょっとした伝言を掲示板に投稿することで、家族全員が確認できるようになりました。

2. 子どもたちからの報告

「テストで良い点取れた！」「友達と遊ぶ約束をした」など、子どもたちが自分から報告する場所としても活用されました。

3. 家族の思い出共有

「今日の家族旅行楽しかった！」といった思い出の記録を共有する場にもなりました。

研修から得た自信と変化

研修とその後の掲示板アプリの活用を通じて、田中家には以下のような変化が生まれました：

1. デジタル技術への苦手意識の克服：「私たち家族にはできない」という思い込みが「挑戦すればできる」という自信に変わりました。

2. 親子の共通の知識獲得：プログラミングとAIの基礎知識を親子で同時に学べたことで、共通の言語で会話できるようになりました。

3. 家族のコミュニケーション活性化：掲示板アプリを通じて、家族間の何気ない会話や情報共有が増えました。

4. 子どもたちの技術的関心の高まり：「AIってどんなふうに動くの？」「次はどんなアプリを作ろう？」と子どもたちの好奇心が刺激されました。

「最初はAIやプログラミングに対する恐怖心から始まった挑戦でしたが、今では家族全員が楽しんで使えるものを作れたことが嬉しいです。何より、子どもたちと一緒に学び、作り上げていく過程が貴重な体験になりました。親子で同じことを学ぶことで、子どもたちとの会話も増えました」と田中さんは笑顔で話します。

今後の展望

田中さんは、研修で得た知識と自信をさらに発展させたいと考えています：

1. アプリの機能拡張：「写真も共有できるようにしたい」「AIを使った感情分析機能があるといいな」など、家族と一緒にアイデアを出し合っています。

2. さらなる学習への意欲：「もっと本格的にAIとWebアプリ開発について学びたい」と親子で意欲を見せています。

3. 次の家族研修への参加：「かわさき楽AIサポート」が提供する次のレベルの家族向け研修にも参加する予定です。「次は家計管理AIアプリを作ってみたい」と目標を立てています。

「最初はプログラミングやAIという言葉に尻込みしていましたが、家族で一緒に学ぶことで、お互いに助け合いながら進めることができました。これからも『かわさき楽AIサポート』の家族研修に参加して、新しいことにチャレンジしていきたいです。次はAIを活用した家計管理アプリの開発講座があるそうなので、それにも家族で挑戦してみようと思っています」

まとめ

田中さんの事例は、デジタル技術に苦手意識を持っていた家族でも、一歩踏み出す勇気と適切なサポートがあれば、新しい技術を学び、家族の生活に活かせることを示しています。家族で参加できる「AI時代のアプリケーション入門」研修で学んだ知識を実生活に活かし、予想外の形で家族のコミュニケーション改革につながった好例と言えるでしょう。

「プログラミングやAIへの苦手意識が、新しい可能性を閉ざしていたのかもしれません。家族で勇気を出して一歩踏み出すことで、生活が変わりました。これからも家族で学び続けて、テクノロジーの力で家族の絆を深めていきたいです」と田中さんは締めくくりました。