お悩み解決 / 小売店

ネットショップの表記、これで大丈夫?|「書き足りない」と「盛りすぎ」を半日で点検する手順

ネットで売り始めたものの、表記のページはテンプレートを写しただけ。商品説明の「最安」「今だけ」も、なんとなく書いている——。指摘されてから慌てないために、自分の店の表記を一度だけ棚おろししておく手順をまとめます。

こんな状態、ありませんか?

実店舗に加えてネットでも売り始めました。「特定商取引法に基づく表記」のページは、他店を見ながら埋めたきりです。返品のことは書いた気もするし、書いていない気もする。商品説明のほうも、「当店最安」「今だけ半額」と勢いで書いてしまっています。どこかに違反があっても気づけないし、誰に聞けばいいのかも分かりません。かといって、この一件のために専門家に相談するのも大げさな気がして、そのままになっています。

こう変わります

自分の店の表記が「書き足りない」「盛りすぎ」のどちらにも当てはまらないと確認できた状態になります。どこを直したか、なぜその表現にしたかを1枚のメモに残しておけば、商品を追加するたびに同じ点検を5分で回せます。作業は半日ほど。専門家に相談するとしても、「ここが分からない」と的を絞って聞けるので、時間もお金も少なく済みます。

やり方(無料AI(ChatGPT / Gemini / Claude)+ 消費者庁の公式サイト(いずれも無料))

  1. まず自分の店の表記を1か所に集めます。①「特定商取引法に基づく表記」のページ ②売れ筋の商品ページ3つ分の説明文 ③トップページやバナーのキャッチコピー。この3つをコピーして、1枚のメモにまとめてください。次に、無料AIに点検用のチェックリストを作らせます。『私は小さな小売店を営んでいて、自社のネットショップで商品を販売しています。日本の通信販売で「特定商取引法に基づく表記」として一般に記載が必要とされている項目を、チェックリスト形式で挙げてください。各項目について「なぜ必要か」を1文で添え、法律の条文を参照する場合は条番号も書いてください。ただし、あなたの回答は下調べであることを前提に、最後に「必ず消費者庁の公式ページで確認すること」と注意書きを付けてください。』
  2. できたチェックリストと、①で集めた自店の表記を突き合わせます。ここは「書き足りない」の点検です。『次のチェックリストと、私の店の表記文を突き合わせて、書かれていない項目・書き方があいまいな項目を表にしてください。「項目/自店の記載/気になる点」の3列で、断定はせず「確認したほうがよい点」として挙げてください。===(チェックリストを貼る)===(自店の表記文を貼る)』 とくに抜けやすいのが、送料や手数料をいくら負担するのか、注文からいつ届くのか、返品を受けるのか受けないのか(受ける場合の期限と送料の負担)の3つです。返品の条件を書いていない場合、購入者側から一定期間の返品を受けることになる扱いもあるため、「書かない」ではなく「決めて書く」ようにしてください。
  3. 最後に「盛りすぎ」を洗います。商品説明から、①安さを言う言葉(最安、業界最安値、通常価格◯円→◯円、今だけ)②一番を言う言葉(No.1、売上第一位、業界初)③効果や品質を言い切る言葉(必ず、絶対、完全)を全部抜き出してください。抜き出したら、1つずつ「これを聞かれたら、何を見せて説明できるか」を自分で答えてみます。答えられないものは表現を弱めるか、根拠を用意するかの二択です。『次の商品説明から、実際より良く見せていると受け取られる可能性がある表現を抜き出し、「表現/指摘されうる理由/言い換え案」の3列で挙げてください。言い換え案は、事実として言える範囲に収める形にしてください。===(商品説明を貼る)』 なお、知人やお客様にお願いしてレビューや紹介投稿をしてもらう場合は、それが広告であることが分かる表示が求められる点も、あわせて確認しておいてください。

無料AIに自店の表記を貼るときは、代表者名・自宅兼事務所の住所・携帯番号は伏せ字にしてから貼ってください。表記の点検に、その中身そのものは必要ありません(「住所の記載あり/なし」が分かれば十分です)。また、AIが挙げた条番号や要件は、必ず消費者庁の公式ページや条文で裏を取ってください。AIは下調べ役、最終確認は公式情報、と決めておくと安心です。

数字でイメージ

たとえば、バナーに「送料無料」と大きく書いてあるのに、実際は5,000円以上の購入だけが無料というケース。悪気はなくても、買う側は全部無料だと受け取ります。ここは「5,000円以上で送料無料」と1行足すだけで解決します。もう1つ多いのが「通常価格12,000円→今だけ7,800円」の書き方です。この12,000円で実際に売っていた期間があるかどうかが問われる場面があるため、答えられないなら「7,800円」とだけ書くほうが安全です。どちらも、表現を1つ削るか1行足すかで済む話で、店の売り方を変える必要はありません。

ありがちな失敗・注意点

  • 他店の「特定商取引法に基づく表記」をそのまま写す。会社形態も返品条件も違うので、そのまま使うと事実と違う表記になってしまう。項目の並びだけを参考にして、中身は自店の実態で埋める。
  • 返品について何も書かないでおく。書かないことは「返品を受けない」という意味にはならず、かえって購入者側から返品を求められる扱いになる場合がある。受ける/受けないを決めて、期限と送料の負担まで書く。
  • モール(ネット通販サイト)に出しているから自分は関係ない、と考える。表記の責任は売っている事業者側にあるのが原則で、モールの管理画面に入力欄があること自体が、自分で埋める必要があることを示している。
  • 商品ページだけ直して、バナーやSNS投稿を放置する。「今だけ」「最安」は広告全体で見られるので、点検の対象は商品ページの外まで広げる。
  • セール価格の「通常価格」を、実際には売っていない値段で置く。比較して見せる価格は、その値段で売っていた事実を説明できるかが問われる場面がある。説明できないなら書かない。
  • AIの回答をそのままコピーして表記ページに貼る。条番号や要件が古かったり、日本の制度と合っていなかったりすることがある。必ず消費者庁の公式ページで確認してから使う。

もう一歩:さらに深掘りするAIプロンプト

慣れてきたら、次のように聞くと一歩踏み込めます。

点検が終わったら、そのまま次を送ってください。『ここまでの点検結果をもとに、今後、新しい商品を追加するたびに5分で確認できる「出す前チェックリスト」を作ってください。「書き足りない」と「盛りすぎ」の2つに分け、それぞれ5項目以内、1項目1文で、パソコンが得意でない人でも読めば分かる言葉にしてください。』

まとめ

ネットショップの表記の不安は、「書き足りない」か「盛りすぎ」かのどちらかに必ず分けられます。今日はまず、自分の店の表記と売れ筋3商品の説明文を1枚にコピーするところから始めてみてください。集めてしまえば、残りは突き合わせるだけです。自店の書き方をどう整理するか迷ったときは、初回無料相談でお気軽にどうぞ。

よくある質問

個人でやっている小さなショップでも、表記は必要ですか。

規模の大小ではなく、継続して販売しているかどうかで見られるのが一般的です。趣味の範囲を超えて売り続けているなら、必要と考えて準備しておくほうが安心です。なお、個人で自宅から発送している場合の住所や電話番号の書き方については、条件つきの取り扱いが案内されていることがあります。ご自身の状況に当てはまるかは、消費者庁の公式ページや専門家に確認してください。

「当店最安」と書きたいのですが、だめですか。

書いてはいけない、と決まっているわけではありません。問われるのは、その表示を裏づける根拠を説明できるかどうかです。「どの範囲で・いつ時点で・何と比べて最安なのか」を自分の言葉で説明できるなら、その条件を表示に添えるのが安全です。説明できないなら、書かないほうが結果的に楽になります。

お客様にレビューをお願いするのは問題ありますか。

感想を書いてもらうこと自体ではなく、事業者が関与しているのに、それが分からない形で出ることが問題になります。依頼したり、特典を渡したりして投稿してもらう場合は、広告であることが読み手に分かる表示を添える運用にしてください。判断に迷う進め方をしている場合は、公式の解説や専門家に確認するのが確実です。

※ この記事は考え方の目安をやさしくお伝えするものです。税金・経費・契約・補助金などの具体的な判断や最新の情報は、税理士などの専門家や公的な窓口でご確認ください。AIの計算結果も、最後はご自身の数字でお確かめください。

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