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「振込先が変わりました」が届いたら|小さな会社の詐欺メール・乗っ取り対策、今日やる3つ

取引先の名前で「請求書の振込先が変わりました」というメールが届く。文面は自然で、署名もいつもどおり。でも何かが引っかかる——。総務のひとりに判断が乗ってしまう、この“ひやり”を減らす手順をまとめます。

こんな状態、ありませんか?

迷惑メールは無視すればいいと思っていました。ところが最近届くものは、取引先の担当者名も、過去のやり取りの件名も入っている。「至急」「本日中に」と急かされると、自分の判断で止めていいのかも迷います。社内に詳しい人はおらず、ルールもないので、結局「気をつけましょう」で終わってしまう。アカウントが乗っ取られたら何が起きるのかも、正直よく分かっていません。

こう変わります

「怪しい」と思ったときに、誰が・何を・どの順で確認するかが1枚の紙に書いてある状態になります。判断が個人の勘から会社のルールに変わるので、入ったばかりの人でも同じ対応ができます。あわせて、パスワードが漏れても即座には入られない設定にしておけば、「もし乗っ取られたら」と考える時間そのものが減ります。全部で半日ほどの作業です。

やり方(無料AI(ChatGPT / Gemini / Claude)+ ふだん使っているメール・クラウドサービスの2段階認証設定(いずれも追加費用なし))

  1. まず「お金」と「ログイン」に線を引き、社内の確認ルールを作ります。守るのはこの2つだけです。①振込先・請求金額・支払期日が変わる連絡が来たら、メールでは絶対に返信せず、こちらが以前から持っている電話番号にかけ直して確認する。②IDやパスワードの入力を求めるリンクは押さず、いつも使っているブックマークから自分でサイトを開く。この2行から始めてください。たたき台は無料AIに作らせると早いです。『私は従業員10人ほどの会社の総務担当です。取引先を装った詐欺メールへの社内確認ルールを作りたいです。「お金が動くとき」と「ログイン情報を求められたとき」の2つの場面に絞り、パソコンが得意でない人でも守れる行動ルールを、それぞれ3項目以内・1項目1文で作ってください。専門用語は使わず、「誰が」「何を確認するか」がわかる書き方にしてください。』
  2. 届いたメール自体を見分けます。見るのは3か所だけです。①差出人のメールアドレス(表示名ではなく、@より後ろのドメイン。いつもの取引先と1文字でも違えば疑う)②リンク先(押さずに、リンクの上にカーソルを重ねるか長押しして、表示される行き先を読む)③お金かログインの指示があるか。判断に迷うときは、無料AIに文面を読ませて引っかかる点を挙げてもらえます。『次のメールについて、詐欺メールでよく使われる手口に当てはまる点があれば箇条書きで挙げてください。断定はせず、「確認したほうがよい点」として書いてください。===(ここにメール本文を貼る。ただし氏名はイニシャル、電話番号・口座番号・URLの後半は伏せ字にしてから貼る)』 AIの回答はあくまで下調べです。最後は必ず、いつもの電話番号での確認で決めてください。
  3. 「もう漏れているかもしれない」前提で備えます。やることは3つです。①メールとクラウドサービスに2段階認証(ログイン時にスマホの確認が入る設定)をかける。パスワードが漏れても、それだけでは入られなくなります。②同じパスワードの使い回しをやめる。特にメールは、乗っ取られると他サービスのパスワード再発行が全部できてしまうので最優先です。③乗っ取られたときの初動を1枚にしておく。『次の内容を、パソコンが得意でない人でも読めば順番どおり動ける「アカウントが乗っ取られたかもしれないときにやること」の手順書にまとめてください。見出しと番号付きの手順で、A4・1枚に収まる分量にしてください。===(1)パスワードを変える(2)ログイン履歴を確認する(3)取引先と社内に「うちの名前のメールに注意」と連絡する(4)お金が動いていないか通帳と請求書を確認する(5)誰に報告するかを決めておく』

無料AIにメール文面を貼って相談するときは、氏名はイニシャル、電話番号・口座番号・住所は伏せ字にしてから貼ってください。手口の判断に、その情報は必要ありません。また、AIが「問題なさそうです」と答えても、お金が動く連絡であれば電話確認は省かないでください。AIは下調べ役、最終確認は人、と決めておくと迷いません。

数字でイメージ

たとえば、いつもの取引先の担当者名で「今月から振込先の銀行が変わりました」というメールが届いたとします。ルールが無ければ、忙しい日の午後に「変更後の口座」で振り込んでしまうかもしれません。ルールがあれば、こちらの手元にある以前からの電話番号にかけ、「振込先の変更のご連絡をいただきましたか」と一言聞くだけで終わります。時間にして2分です。この2分を挟むかどうかだけで結果が変わる、というのがこのテーマの本質で、難しい機械も知識も要りません。

ありがちな失敗・注意点

  • メールに書かれている電話番号にかけ直してしまう。詐欺側が用意した番号のことがあるため、必ず「以前から自社が持っている連絡先」を使う。
  • 表示名だけを見て本物と判断する。表示名はいくらでも詐称できるので、@より後ろのドメインを1文字ずつ確認する。
  • 「怪しいメールに注意」という呼びかけだけで終わらせる。人によって「怪しい」の基準が違うので、お金とログインの2場面に絞った具体的な行動ルールに落とす。
  • 確認のためにリンクを押して、開いた画面でIDとパスワードを入れてしまう。行き先を確かめたいときも、リンクは押さずブックマークから開く。
  • 2段階認証をかけたのに、確認コードの受け取り先が退職した人のスマホや、誰も見ていないアドレスのままになっている。設定後に、実際にログインし直して受け取れるか試す。
  • 止められなかったときに担当者個人を責める空気になる。個人の注意力ではなく手順で止める、という前提を先に共有しておく。

もう一歩:さらに深掘りするAIプロンプト

慣れてきたら、次のように聞くと一歩踏み込めます。

手順書ができたら、そのまま次を送ってください。『この手順書をもとに、事務所の壁に貼れる1枚の「このメールが来たら止まる」チェックリストを作ってください。上から順に読めば判断できる形にし、パソコンが得意でない人にも分かる言葉で、8項目以内にまとめてください。』

まとめ

詐欺メール対策は、詳しくなることではなく「お金が動くときは電話で確認する」「ログインは自分でブックマークから開く」の2つを社内の当たり前にすることです。今日はまず、この2行を紙に書いて共有するところから始めてみてください。自社に合う形に整理したいときは、初回無料相談でお気軽にどうぞ。

よくある質問

うちのような小さな会社が狙われるものでしょうか。

詐欺メールの多くは、相手を選んで送られているというより、機械的に大量に送られています。つまり会社の規模はあまり関係がありません。むしろ小さな会社は、確認する人が少なく、担当者ひとりの判断で振込までいってしまう分、止まりにくいという事情があります。だからこそ「お金が動くときは必ず電話」という一行が効きます。

セキュリティ対策のソフトを買ったほうがいいですか。

順番としては、まず無料でできる2段階認証とパスワードの使い回しをやめることが先です。この2つは費用ゼロで、効果が大きいところです。有料の対策は、それが済んだ後で「何が足りないか」がはっきりしてから検討して間に合います。いきなり高いものを入れても、設定が分からず放置されてしまうことが多いです。

もし振り込んでしまったら、どうすればいいですか。

こうした被害は、気づいてからの時間が結果を大きく左右します。まず取引のある金融機関と警察の相談窓口へできるだけ早く連絡し、あわせて社内でも「うちの名前をかたるメールが出回っているかもしれない」と共有してください。対応の可否や手続きは状況によって変わるため、自己判断で様子を見ず、公的な窓口と金融機関に確認することをおすすめします。

※ この記事は考え方の目安をやさしくお伝えするものです。税金・経費・契約・補助金などの具体的な判断や最新の情報は、税理士などの専門家や公的な窓口でご確認ください。AIの計算結果も、最後はご自身の数字でお確かめください。

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