お悩み解決 / 小売店

うちのお客さん、どこから来てる? 住所リストがない小さな店が1週間で「来られる範囲」を知る方法

「近所の人が多い気はするけど、実際どこから来てるかは分からない」。お客さまの住所を控えているわけでもないし、聞くのも気が引ける——そんな小さなお店のための数え方です。

こんな状態、ありませんか?

チラシをどこまで撒けばいいのか、駅前に置かせてもらうべきなのか、毎回なんとなくで決めています。お客さまの住所を控える仕組みはないので、「どこから来ているか」を調べようがないと思っていました。結果、去年と同じ範囲に同じ枚数を撒き、効いているのかどうかも分からないままです。

こう変わります

1週間、レジ横の紙に正の字を書くだけで「徒歩6割・自転車2割・車1割・電車のついで1割」といった内訳が出ます。徒歩と自転車で8割なら、主戦場は半径2km以内。3km先へのポスティングは削り、その分を店の前の見え方と近所へ寄せられます。撒く範囲を「勘」ではなく、自分の店で数えた数字で決められるようになります。

やり方(レジ横の紙1枚+無料AI(ChatGPT / Gemini / Claude))

  1. レジ横にA4の紙を1枚置き、1週間だけ「徒歩/自転車/車/電車・バスのついで」の4つに正の字を書きます。聞きづらければ会計時に『お近くからですか?』の一言でも、徒歩か自転車かはたいてい分かります。同じ紙の横に「午前・昼・夕方」の3列も作り、時間帯も一緒に印を付けます。聞けなかった人は数えなくて構いません。
  2. 1週間たったら、数えた結果をそのままAIに貼り、こう指示します→「小さな小売店の来店客を1週間数えました。徒歩〇人、自転車〇人、車〇人、電車・バスのついで〇人。時間帯は午前〇人、昼〇人、夕方〇人です。この内訳から、うちの店に来られる人の生活範囲がどのくらいの広さ・どんな形になりそうかを推測してください。そのうえで、チラシを配る範囲・店頭の見せ方・Googleマップの情報のうち、どれに力を入れるべきかを理由つきで3つ提案してください。」
  3. 出てきた提案のうち、今週できるものを1つだけ決めて実行します。徒歩・自転車が多ければ「店の前を通る人に何の店か分かるか」を確認する、車が多ければGoogleマップに駐車場の有無と場所を書き足す、電車のついでが多ければ駅からの道順と閉店時刻の見え方を直す——というように、内訳ごとに打つ手が変わります。

氏名も住所も聞きません。数えるのは移動手段と時間帯だけなので、お客さまの個人情報を持つことになりません。AIに貼るのも人数の数字だけにしてください。

数字でイメージ

例えば1週間で数えられたのが120人、内訳が徒歩62・自転車31・車15・電車のついで12だったとします。徒歩と自転車で93人(78%)ですから、主戦場は自転車で10分=半径2km前後。ここまでは数字が支えてくれます。一方、車が15人(12%)しかいないからといって『車の客は少ない』と決めるのは早計です。駐車場が分かりにくくて来られていないだけかもしれないからです。数えた紙が教えてくれるのは「今どうなっているか」であって、「これからどうなるか」ではありません。

ありがちな失敗・注意点

  • 全員に聞こうとすると3日でやめてしまいます。聞けた人だけで構いません。100人来る店なら40人分でも傾向は十分に見えます。
  • 1週間が雨続きだと自転車が減り、実態より「徒歩の店」に見えます。天気が偏った週は、翌週もう1回だけ数えて見比べてください。
  • 少なかった手段をすぐ切り捨てないでください。少ないのは需要がないからではなく、来にくいから(駐車場が分からない・道順が分からない)かもしれません。切る前に一度、来にくさのほうを疑います。
  • 数えた結果から一度に3つも4つも手を打とうとすると、どれが効いたのか分からなくなります。1つだけ変えて、次に数えたときの変化を見ます。

もう一歩:さらに深掘りするAIプロンプト

慣れてきたら、次のように聞くと一歩踏み込めます。

1週間数えた来店客の内訳は次のとおりです(徒歩〇人・自転車〇人・車〇人・電車やバスのついで〇人/午前〇人・昼〇人・夕方〇人)。当店は〇〇を売る小さな店で、場所は〇〇です。この内訳をもとに、①いま確実に届いている範囲、②届いてもおかしくないのに取りこぼしていそうな範囲、③追いかけないほうがいい範囲、の3つに分けてください。そのうえで②に対して、費用をかけずに今週試せる打ち手を3つ、それぞれ『何をするか・どのくらい時間がかかるか・効いたかどうかを何で確かめるか』の形で提案してください。

まとめ

住所リストがなくても、来られる範囲は数えられます。まずは今週1週間、レジ横の紙1枚から始めてみてください。

よくある質問

お客さまに移動手段を聞くのは失礼になりませんか?

『お近くからですか?』程度なら、世間話の範囲です。答えにくそうなら深追いせず、その人は数えなければ大丈夫です。自転車で来た人はかごや鍵で、車の人は駐車場の方向で分かることも多いので、聞かずに見て判断できる分だけ数える方法でも構いません。

個人情報を集めることになりませんか?

なりません。この方法で紙に残るのは「徒歩が何人」という数だけで、誰が来たかは記録しません。氏名・住所・電話番号は一切聞かないでください。AIに貼るのも合計の人数だけです。

1週間で本当に分かるものですか?

細かい町名までは分かりませんが、「歩いて来る店なのか、車で来る店なのか」という一番大事な区別は1週間で十分つきます。まずここが決まると、チラシの範囲も看板の向きも判断できます。もっと細かく知りたくなったら、3か月ほど続けて季節の差を見てください。

ネット販売もしています。その分はどう数えますか?

別に数えてください。ネットの注文は来店の移動手段と関係がなく、混ぜると店の商圏がぼやけます。ネット側は配送先の都道府県だけを分けて眺めると、店とは別の広がりが見えてきます。

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