お悩み解決 / 小売店
ネットで拾った画像、チラシに使っていい? 迷う前に「使っていい置き場」を1つ作る方法
秋のチラシを作ろうとして「秋 イラスト 無料」で検索。出てきたかわいい絵をそのまま貼って、印刷に出す直前に手が止まる——これ、本当に使っていいんだっけ。毎回そこで止まるのをやめるために、判断ではなく置き場のほうを先に決めてしまいましょう。
こんな状態、ありませんか?
チラシやPOP、SNSの投稿画像を自分で作っています。季節のイラストや料理の写真がほしくなると、検索して良さそうなものを保存して使ってきました。誰でも見られる場所にあるのだから大丈夫だろう、と思う一方で、心のどこかで引っかかってもいます。人に聞くと「それ、まずいんじゃない」と言われることもあり、そのたびに作りかけのチラシを見直すことになります。何がよくて何がだめなのかの線が、自分の中にありません。
こう変わります
今あるチラシとPOPを引っぱり出して、使った画像の出どころを3つに仕分けました。全部で28点あって、自分で撮った写真が9点、素材サイトから取ったものが6点、残り13点は「検索して出てきたから保存した」で出どころが分かりませんでした。その13点を置き換えるために、使っていい素材の置き場をパソコンに1つ作り、次からはそこからしか選ばないことにしました。作業そのものは半日で終わり、今はチラシを作るときに画像で迷う時間がゼロになっています。
やり方(無料AI(ChatGPT / Gemini / Claude)+ 無料素材サイト(いらすとや・写真AC・Canvaの無料素材など)+ スマホのカメラ)
- まず、この1年で作ったチラシ・POP・SNS投稿を並べて、使った画像を3つに仕分けます。A:自分(またはスタッフ)が撮った・描いたもの。B:素材サイトからダウンロードしたもので、どのサイトか思い出せるもの。C:検索結果やSNSから保存したもので、どこの誰のものか分からないもの。 実際にやると、Cが思ったより多いことに気づくはずです。ここで大事なのは、Cを見つけて落ち込むことではなく「入れ替える対象がこれだけある」と数で分かることです。この仕分けに外部のサービスは使いません。自分の目で分けるだけです。
- 次に、これから使っていい素材の置き場を1つ作ります。パソコンに「チラシ用素材」というフォルダを1つ作り、使う素材サイトを2〜3つだけ決めて、そこから取ったものだけを入れてください。サイトを絞るのは、覚える規約を減らすためです。規約の読み解きはAIに手伝わせられます→「次に貼りつけるのは、無料イラスト素材サイトの利用規約です。小さな小売店が、店のチラシ・店頭のPOP・お店のSNS投稿にこの素材を使いたいと考えています。①この使い方が許されているか、②クレジット(出典)の表示は必要か、③やってはいけないと書かれていることは何か、の3点だけを、規約のどこに書いてあるかとあわせて箇条書きで教えてください。書かれていないことは『規約に記載なし』と答えてください。」 最後の一文が効きます。これを入れないと、AIが一般論で埋めてしまうことがあります。
- 最後に、Cの画像を置き換えます。全部を一度に直す必要はありません。次に刷るチラシから順に、置き場の中の素材か、自分で撮った写真に差し替えていきます。あわせて、自分の店の写真を撮りためておくと置き換えが一気に楽になります。商品の単品、店内の棚、作業中の手元——この3種類をスマホで撮っておくだけで、たいていのチラシは埋まります。文字組みやレイアウトで迷ったら、Canvaの無料テンプレートに自分の写真を流し込む形にすると早く仕上がります。
画像そのものをAIにアップロードして「これは使っていいですか」と判断させるのはやめてください。AIはその画像が誰のものかを知りませんし、出どころを確かめる力もありません。AIに頼むのは、利用規約の文章を読み解くことと、言い換えや要約までです。出どころの確認は、素材サイトの規約ページを自分で開いて行ってください。
数字でイメージ
ある小さな雑貨店で1年分のチラシを見返したところ、使っていた画像28点のうち13点が出どころ不明でした。ところが中身をよく見ると、13点のうち9点は「季節のイラスト(紅葉・雪だるま・桜)」で、無料素材サイトに同じようなものがいくらでもあるものでした。残り4点は商品の写真で、これは自分の店の商品なので撮り直せば済みます。つまり、置き換えられないものは1点もなかったということです。出どころ不明の画像は数が多く見えても、中身は「代わりがある飾り」と「自分で撮れるもの」に分かれることがほとんどです。ここまで分かると、作業は棚卸しの半日で終わります。
ありがちな失敗・注意点
- 検索結果に出てきた画像が「フリー素材」だとは限りません。画像検索は、誰かのブログやSNSに貼られているものも拾ってきます。そこに表示されているということは、その人が使っているというだけで、あなたが使っていいという意味ではありません。
- 「フリー素材」と書かれていても、条件が付いていることがあります。よくあるのは「個人利用はよいが商用はだめ」「出典の表示が要る」「加工してはいけない」「点数に上限がある」の4つです。お店のチラシは商用に当たるのが普通なので、ここは必ず見てください。
- SNSで回ってきた画像は、たどっても元の作者が分からないことが多いです。分からない=確認できないということなので、使わないほうが早く済みます。
- キャラクター・企業のロゴ・商品パッケージには、別の権利も重なっていることがあります。かわいいから、有名だから、という理由で足すのはやめておきましょう。
- AIで生成した画像も「だから自由」とはなりません。生成に使ったサービスの規約と、それを載せる先(印刷所・SNS・ECモール)の規約の両方に目を通してください。
- 加工すれば別のものになる、とは考えないでください。切り抜いた、色を変えた、文字を重ねた——どれも元が誰のものかを変えるものではありません。
- ここで扱っているのは「自分の店でどう運用するか」までです。すでに使ってしまったものについて連絡が来たとか、相手方と話が必要になったという段階は法律の話になります。そのときは条文を確認するか、専門家に相談してください。
もう一歩:さらに深掘りするAIプロンプト
慣れてきたら、次のように聞くと一歩踏み込めます。
小さな小売店を経営しています。チラシ・店頭POP・お店のSNS投稿に使う画像を、これからは出どころの分かるものだけに揃えたいです。①今ある画像を仕分けるためのチェック項目を3つ、②無料素材サイトの利用規約を読むときに必ず確認すべき点を4つ、③スタッフにも共有できる「使っていい画像・だめな画像」の一覧(A4に貼れる短さ)、の3つを作ってください。法律の詳しい解説は不要です。現場でそのまま判断に使える言葉でお願いします。
まとめ
毎回ゼロから「これ使っていいのかな」と考えるから時間がかかります。使っていい素材の置き場を1つ作って、次からはそこからしか選ばない——それだけで迷う場面そのものが消えます。まずは直近のチラシ1枚を開いて、使った画像の出どころを3つに仕分けるところから始めてみてください。
よくある質問
今までネットで拾った画像でチラシを作ってきました。すぐ全部作り直すべきですか?
慌てて全部を刷り直す必要はありません。まず手順①の仕分けをして、出どころ不明のものが何点あるかを数えてください。そのうえで、次に刷るチラシから順に置き換えていけば十分です。店頭に今まさに貼ってあるPOPで気になるものがあれば、そこだけ先に差し替える、という順番で進めやすくなります。
「いらすとや」のような無料サイトなら、何も確認せずに使っていいですか?
使いやすいサイトなのは確かですが、確認せずに、が習慣になるのは避けたいところです。どのサイトにも利用規約のページがあり、点数の上限や、やってはいけない使い方が書かれています。一度だけ読んで、手順②のプロンプトでAIに要点を3つにまとめてもらい、それをフォルダの中にメモとして置いておけば、以後は読み返さずに済みます。
お客さまが撮って送ってくれた料理の写真を、チラシに使ってもいいですか?
送ってもらった時点で使っていい、とは決めつけないでください。撮った方にひと言「お店のチラシに使わせていただいてもいいですか」と確認するのがいちばん簡単です。あわせて、その写真に他のお客さまや店内の人が写り込んでいないかも見ておくと安心です。写り込みの扱いは別の記事で手順にしています。
AIに「チラシ用のイラストを作って」と言って出てきた画像なら、安心して使えますか?
生成したものだから自由に使える、という単純な話にはなりません。使っている生成サービスごとに、商用に使ってよいか・条件は何かが規約で決まっています。まずそのサービスの規約を1回だけ読んで、商用利用の可否と条件をメモしておいてください。あわせて、印刷所やECモールなど載せる先の側にも決まりがあることがあります。
素材サイトを2〜3つに絞るのはなぜですか?もっと選べたほうがよくないですか?
選択肢を増やすと、そのぶん覚えておく規約が増えます。迷う時間が戻ってくるのはそこです。イラスト用に1つ、写真用に1つ、デザインを整える道具として1つ——この3つに絞ると、確認は最初の一度で済み、あとは「この中から選ぶ」だけになります。足りないと感じたときに増やせばよく、最初から広げる必要はありません。
※ この記事は考え方の目安をやさしくお伝えするものです。税金・経費・契約・補助金などの具体的な判断や最新の情報は、税理士などの専門家や公的な窓口でご確認ください。AIの計算結果も、最後はご自身の数字でお確かめください。
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