お悩み解決 / 飲食店

「言ったのに伝わってない」が減る飲食店へ|口頭の申し送りを“1枚のメモ”に変える方法

朝礼で伝えたはずのこと、昨日入ったスタッフに伝わっていない。連絡ミスは気のゆるみのように見えますが、多くは「口で言って終わりにしている」という伝え方そのものが原因です。

こんな状態、ありませんか?

その日の変更やお願いごとは、出勤してきた人に口で伝えています。ところがシフトが人によって違うので、朝いた人には伝わり、昼から入る人には伝わりません。伝言を頼んだつもりが途中で止まっていたり、「聞いてません」と言われて自分の記憶のほうが怪しくなったり。結局あとから自分が回ってもう一度説明することになり、同じ話を1日に3回しています。品切れの連絡が届かずお客様にお出ししてしまう、といった実害も出ています。

こう変わります

連絡が「その場にいた人だけが知っていること」から「見れば全員が分かること」に変わります。朝礼で10分かけて話していた内容が、前夜に3分で書いた1枚のメモに置き換わり、遅番の人も出勤直後に同じ情報を受け取れます。「聞いてません」というやりとりがほぼなくなり、同じ説明を1日に何度も繰り返す時間(1日30分前後)がそのまま浮きます。何より、店主が休みの日でも店が同じ判断で回るようになります。

やり方(スタッフ全員が入っているLINEグループ(またはスマホの共有メモ)+無料AI(ChatGPT・Gemini・Claude))

  1. まず「連絡の置き場所」を1つだけ決めます。全員が毎日見る場所であることが条件なので、すでに使っているLINEグループがあればそれで十分です。無ければスマホの共有メモを1つ作り、バックヤードにそのQRコードを貼っておきます。ここで大事なのは、置き場所を1つに絞ることです。「急ぎはLINE、シフトは紙、その他は口頭」と分かれていると、結局どこを見ればいいか分からず誰も見なくなります。決めたら、その日から口頭連絡をやめる必要はありません。「言ったうえで、必ずそこにも書く」を1〜2週間続けると、自然と見る習慣がつきます。
  2. 書く内容を毎回同じ形にそろえます。バラバラの長文だと読まれないので、「①今日の変更点 ②お願いしたいこと(誰が・いつまで) ③お客様に聞かれたときの答え方」の3項目に固定するのがおすすめです。この整形は無料AI(ChatGPT/Gemini/Claude)が得意です。頭に浮かんだことをそのまま話し言葉で貼り付けて、次のように頼みます。「飲食店のスタッフ向けの申し送りメモを作ります。以下のメモ書きを、①今日の変更点 ②お願いしたいこと(誰が・いつまでか明記) ③お客様に聞かれたときの答え方 の3項目に整理し、それぞれ箇条書き2〜3行で、スマホで20秒で読み切れる長さにまとめてください。あいまいな指示は誰が何をするか分かる形に書き直してください。」。スマホの音声入力で吹き込んでから貼り付ければ、書く手間もほとんどかかりません。
  3. 「読んだ合図」だけルールにします。連絡が伝わらない最後の一因は、書いたけれど読まれていないことです。とはいえ返信を義務にすると負担になるので、スタンプ1つで構いません。出勤したらメモを見てスタンプを押す、それだけを決めます。数日運用すると、押していない人が一目で分かるので、その人にだけ声をかければ済みます。1週間たったら、AIに「この1週間の申し送りメモを貼ります。伝わりにくかった書き方や、あいまいなまま残っている指示があれば指摘してください」と聞いて、書き方そのものを整えていくと精度が上がります。

メモにお客様の氏名・電話番号・予約内容の詳細は書かないでください。申し送りに必要なのは「18時に4名のご予約あり、アレルギー対応の相談を受けている」程度の粒度で足ります。AIに貼り付けるときも同じで、個人が特定できる情報は消してから渡します。スタッフを注意する内容も個人名を出さず、「ホールの声かけ」のように役割で書くと、共有メモが気まずい場所にならずに済みます。

数字でイメージ

たとえば、朝番3人・遅番3人が入れ替わるお店を考えます。これまでは朝礼で「今日は鮮魚の入荷が少ないので刺身は数量限定」と伝えていましたが、遅番の3人には伝わらず、夕方に注文を受けてから謝る、ということが起きていました。前夜のうちにLINEグループへ「①今日の変更:刺身は10食限定、なくなり次第終了 ②お願い:ホールは注文前にひと言お伝えください ③聞かれたら:本日は入荷の都合で数量を限らせていただいています」と3行書くだけで、この行き違いは消えます。所要時間は書くほうが3分、読むほうが20秒です。朝礼の時間そのものも、メモに書いてあることを読み上げる必要がなくなるぶん、10分から3分に縮みます。

ありがちな失敗・注意点

  • 置き場所を複数作ると失敗します。「急用はLINE、通常はノート」のように分けた時点で、どちらも見られなくなります。まずは1つに集約し、それでも足りないと分かってから増やしてください。
  • 長く書きすぎると読まれません。スマホの画面をスクロールしないと終わらない長さになった時点で、ほとんどの人は最後まで読みません。3項目・各2〜3行を上限にしてください。
  • 「よろしくお願いします」だけの依頼は伝わりません。誰が・いつまでに、が抜けていると、全員が「自分ではない誰かがやる」と受け取ります。AIに整形させるときも、この2点を必ず補わせてください。
  • 口頭連絡を急にゼロにしないでください。最初の1〜2週間は「言ったうえで書く」を重ねる期間です。いきなり書くだけに切り替えると、見る習慣がつく前に連絡が空回りします。
  • スタッフを注意する内容をこの共有メモに書くと、誰も開かない場所になります。全員に向けた連絡だけを置き、個別の指摘は個別に伝えてください。

もう一歩:さらに深掘りするAIプロンプト

慣れてきたら、次のように聞くと一歩踏み込めます。

飲食店のスタッフ向け申し送りメモを作ります。以下のメモ書き(話し言葉のままです)を貼ります。次の形に整理してください。①今日の変更点 ②お願いしたいこと(必ず「誰が・いつまでに」を明記する。抜けていれば補って質問として示す) ③お客様に聞かれたときの答え方。それぞれ箇条書き2〜3行、全体をスマホで20秒で読み切れる長さにしてください。「よろしくお願いします」のようなあいまいな依頼は、具体的な行動が分かる文に書き直してください。読むのはアルバイトを含む飲食店スタッフなので、専門用語は使わず短い文にしてください。

まとめ

伝わらないのは、聞く側の集中力の問題ではなく、口頭という消えてしまう形で配っているからです。置き場所を1つ決めて、同じ形式で書き、読んだ合図をもらう。この3つだけで、同じ説明を何度も繰り返す1日は終わります。

よくある質問

スタッフが数人しかいません。それでも書く必要がありますか?

人数が少ないお店ほど効きます。3〜4人でもシフトがずれれば全員が顔を合わせない日が出るからで、そういう日にかぎって伝え漏れが起きます。人数が少なければ書く内容も少なく、1日3行で終わることがほとんどです。むしろ人数が多いお店より始めやすいので、早いうちに習慣にしておくと、人が増えたときにそのまま使えます。

スタッフがLINEを業務に使うのを嫌がる場合はどうすればいいですか?

無理に個人のLINEを使わせる必要はありません。バックヤードにホワイトボードを1枚置き、同じ3項目を書く運用でも成立します。大事なのは置き場所が1つであることと、出勤したら必ず目に入る場所にあることの2点だけです。勤務時間外に読ませない、返信を求めないというルールを先に決めておくと、抵抗感はかなり減ります。

書く時間が取れません。3分でも厳しいのですが。

スマホの音声入力を使ってください。閉店後の片付けをしながら思いついたことを吹き込み、その文字起こしをそのままAIに貼って整形させれば、実質の手間は1分ほどです。むしろ、伝わらなかったぶんを翌日フォローする時間のほうがずっと長くかかっているので、始めた週から時間は増えずに減ります。

AIに店の内情を貼り付けるのは不安です。

申し送りに必要なのは「刺身が数量限定」「18時に4名の予約」といった当日の運用情報だけで、お客様の氏名やスタッフの個人情報を書かなければ、個人が特定される内容にはなりません。売上や原価など見せたくない数字も、申し送りには不要です。最初から書かない項目を決めておけば、そのまま安心して使えます。

あわせて読みたい

実際の事例

同じ業種で、無料ツールを使って実際に成果を出した事例があります。あわせてご覧ください。
川崎の個人飲食店オーナーがAIで小さな不便を解決し顧客満足度向上 →

関連リンク

First Step

「自分でもやってみたいけど、最初だけ教えてほしい」という方へ。

川崎の中小企業・お店・ご家庭を、無料ツール中心でいっしょに整理します。オンライン相談OK・初回相談は無料。無理な売り込みはしません。

初回相談(無料)を予約する 他の活用事例を見る